東京都写真美術館にて色々と

点検してもらっている間、暇だったので行ってみた。今日、開催されていたのは、3企画。

それぞれおもしろかった。


「昭和」に関しては、戦後リアリズム写真の大御所揃いという感じ。さすがに圧巻だった。非常におもしろい。そういえば、土門拳だけはなかったな。なんでだろ。
東松照明」は、年取ったなぁという印象。若い頃の作品と現代の作品が混在していたが、若い頃の作品の方が、野心に溢れ鑑賞者に訴えてくる物があった。ま、いっか。いい作品揃いだった。時代の空気までも感じさせる写真って、貴重だと思う。


写真新世紀東京展2007」はコンテスト。良くも悪くも気づかされることが多かった。
一昔前だと自分の性的な部分を切り取った作品が多かったような印象があるのだけど、今回の展覧会は他人のそれが多かった。自己から他人へという流れなのかなと感じた。
仮に学生時代の自分が今回の作品展を見たら、非常に嫌悪感を覚えるのだと思う。「内面をさらけだせばいいと思ってんじゃね〜よ。表現にまでは昇華されてね〜じゃね〜か。」と、同年代の感性で反抗してしまうだろう。
でも、今回は「これが若さ故の強みなんだな。俺にゃ逆立ちしてもひねり出せない感性だわ。」と感じてしまった。自分が年をとったために失った物に気がついたというか、妙に得心してしまったというか。もはや、嫌悪感も感じないし、妙に冷静に見ている自分がいた。


とりあえず、まだ学生の若い作家さんが多くノミネートされていた。なんつーんだろ。表現ってなんなんだろうって足掻いて、がむしゃらに突き進んでいる感じが見てとれた。いい作品も多かったです。
まぁでも、個人的には、自分の彼女とのセックスを写したような写真なんて見たくね〜なとか思ったり(何点かあったけど)。思い入れと意図は分かるんだけど、なんかな。性的なものでも違う見せ方をして欲しい。


対照的な展覧会だったね。