悪童日記
- 作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/05/01
- メディア: 文庫
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第二次世界大戦中のハンガリー(と思われる所)で、生き抜いていく双子の兄弟の話。
事実を淡々と語り、内面描写をそぎ落とすことで、戦争の悲惨さを感じさせる内容になっています。犯罪すらためらいもせずに犯す兄弟が恐ろしいのですが、彼らは時に内面性が発露した行動をとったりする。その瞬間に、彼らは戦争を生き抜く為に、自己の喜怒哀楽を抑制しているのだということに気づかされます。
最初はブラックなユーモアを感じさせるのだけど、ラストに進むにつれ読み進めるのが辛くなる。そんな感想。
本当の戦争って、こういうものなのだろうな。自分を押し殺さないと生き抜いていけないのだろう。
続編があるというので、是非読んでみたいとこです。