読んだくせに書いてなかった、乙一について

軽く乙一特集です。読んだくせに書いていなかったので。
作品によって印象の変わる作家さんなので、作品ごとにいこうかと。


失はれる物語

失はれる物語

失はれる物語。短編集です。雑誌、ダヴィンチで年間一位とかになってたので、買ってみました。

感想としては、乙一の中では小粒。さほどよくないと思う。



ZOO

ZOO

ネット映画化されたZOO。短編集です。
全体的に良いと思うなぁ。個人的には「 冷たい森の白い家」がなんとなく好き。嫌う人はかなり嫌うだろけど。



暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

中編。ひじょ〜に面白い。すごく好み。回りを見渡すことの出来る私では、伺い知ることのできない、盲者の恐怖感と孤独感をうまく描写していると思う。


盲目で一人暮らしの主人公の家に、いつからか他人の気配がする。そのシュチュエーションゆえの緊張感。
でも、ずっとサスペンスだと思っていたが、自己解放の物語なのですね。



GOTH―リストカット事件

GOTH―リストカット事件

一話完結のダークヒーローもの。これは、ヒーローものですよ。


主人公は高校生の男の子。同級生のかわいい女の子と一緒に事件に挑む!!・・・みたいな。
学園ものだし、子供向けかと思いきや、子供にはしんどい題材です。描写が気持ち悪い!!っていう子がいそう。


高校生の男の子の一人称だし、文体もなんだか幼いし、子供向けっぽいのですが。なんだろ〜、漫画でいうと多重人格探偵サイコみたいな。
死体の美しさに魅せられた人達のお話。安易に言うとサイコパス
話の内容自体は考えさせられるものがあったんですけど、日常が退屈でたまらない男の子の一人称で語られると、軽くて軽くて。それが狙いなのかな。
僕は面白く読みました。続きが出たら、読んでも良いかもしんない。