ファイブスター物語

ファイブスター物語 (1) (ニュータイプ100%コミックス)
届いたので読みました。


いやはや、面白いな。これ。
人によって好みが大分別れそうだわ。マニア向けっぽい内容とキャラだけどなかなか奥深いです。


最初の方は絵が下手過ぎて笑いましたが、だんだんと上手になってきましたね。良かった良かった。


なんだろうねぇ。。ぱっと見、それはどうなのよ?って思う絵柄なんだけど、よくよく見ると構図とかがかなり面白い。
内容も作者本人が言っている通り「壮大なおとぎ話」なのでしょうね。
・・・・まぁ、最新刊に近づくにつれ増えてくるアニメ風なノリはどうかと思いますが。正直。さぶい。。


以下、軽い内容説明。

舞台は五つの星からなる世界。
その世界では騎士と呼ばれる戦争代理人を立てて、国同士が勢力争いを繰り広げている。


主人公は神様。勢力図の一端を担う存在でもある。


騎士と共に戦う「ファティマ」と呼ばれる女性型有機コンピュータを軸に展開していく、一万年近くに渡る壮大な物語。


まぁ、要は騎士って呼ばれる特殊能力を持った人間が巨大ロボットに乗って、国家間で戦うと。
んでロボットを動かすにはすげ〜綺麗な顔をした人造人間(♀)のサポートが必要。
そんな話。


・・・・いやぁ、こんだけ書くとナニだなぁ。。


面白いと思ったのはその女性型有機コンピュータ。
みんながみんな絶世の美女でなおかつ自分を顧みずに騎士に奉仕をするんだけど・・・・


普通、そんな設定にしね〜よ!と。
だってさぁ。戦い以外にも面倒をみるし、恋人のような存在でもあり、妻でもあり。そんなコンピュータってどうなのよ?


でも、その周辺の事情も描かれているところが面白い。
当然、普通の女性達からは疎まれ、蔑まれ、嫉妬され。騎士以外の男達からは下卑た視線で見られているのですよ。それを防ぐ為に法律まで出来ちゃったり。
ファティマ本人達もただ無条件で騎士に奉仕するのではなく、あくまで強いから奉仕するだけなのですよ。愛情ではないのだね。


「あなたたちファティマは男の理想よ。
一番美しい時のまま年を取らずけなげに男に尽くすわ。
でも私達女から見ればあなたたちは妬みと羨望の固まり。大体愛情ってどういうものか分かってるの?」

つうような台詞があったけどそういうキャラ作りが面白いなぁ。


もう一つ面白いとこ。話の行く先が分かっているということ。
全て、連載当初(1986年)に発表されている年表に描かれているのです。


「主人公は世界を統一して王となり、やがて反対勢力に追いやられ違う世界へ旅だっていく。
その過程では様々な兵器が開発され戦況はめまぐるしく変わる。星まで爆発しちゃったりする。」



・・・そういうのがすでに分かっているのですよ。
先が分かっているのに延々とやるつうのがおもしろいよねぇ。。。


しかし主人公が神様っていうとこがずるいよね。神様には勝てないっしょ・・・
いくら頑張ってもさぁ、神様だもん。



まぁ、漫画としては読みづらいです。
絵も別に上手ではないし、話もまったくまとまってないですよ。。。激しく前後するし。


なんだろかね。でも所々はっと目につく構図があるんだよなぁ。。


結局さ。
面白くて不思議な漫画です。こういうのは作者の好き勝手やればそれでいいんだよ。うん。